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第三者調査委員会

最近よく目にする用語です。第三者委員会もしくは第三者機関とは、直接の利害関係を有しない中立的第三者によって構成される委員会を言います。官公庁や企業などで不祥事が発覚した場合に設置されることが多く、第三者委員会には原因究明と再発防止策の取りまとめが委ねられ、調査終了に当たり、調査報告書の作成・公表が行われます。最近の例を挙げると、東芝、オリンポス、神戸製鋼所、三菱自動車等の大企業や財務省などの不祥事が連続して発覚し、第三者委員会設置が正に花盛りの感があります。そして、その構成メンバー(委員)は、企業法務に詳しい弁護士や公認会計士などの中から選ばれることが多いようです。

では何故不祥事が起きた際に、企業は第三者委員会を設置するのでしょうか。不祥事が起きた以上、企業はその原因を明らかにし、責任追及を行った上で、二度と不祥事を起こすことのないよう再発防止策を講じなければなりません。それこそが失われた信頼を回復する唯一の道だからです。しかし、不祥事を起こした企業が自ら調査を行い、再発防止策を提案してみたところで、世間的には、そもそもその原因究明からして不十分ではないのかという疑問を抱かせるだけです。特に、経営陣が不祥事に関与している疑いがある場合、その事実調査は客観性のある調査、すなわち第三者による調査でなければ意味を持ちません。専門的知見を備えた外部の人材に調査を任せる必要があります。第三者の視点から行われた調査や原因分析であってこそ、初めて高い信頼性のあるものとして企業が世間の信頼を取り戻すための大きな力となることができるのです。第三者によって客観性を担保してもらい、信頼回復のサポートを受けるわけです。不祥事がガバナンス体制そのものに起因すると考えられる場合には、第三者による適切な調査・再発防止策の提案の結果、企業のガバナンスが向上するという副次的効果も期待することができるでしょう。

しかしながら、第三者委員会は良いことずくめではなく、残念ながら当該企業を慮り委員会メンバーが手心を加えたのではないか、踏み込み不足の調査報告書ではないか、と取り沙汰されたケースも散見されます。

そのことを踏まえたうえで、なお第三者委員会は有用な役割を果たしているといってよいでしょう。大企業や官公庁だけでなく、中小企業においても、今後活用が図られる方向に向いていると考えられます。ネット社会においては、企業の社会的評価に関する情報が虚実入り混じって氾濫し、これが死命を制することに繋がる場合が多くなるからです。迅速かつ適切に対応しないと、大変なことになります。この対応策の一つとして時期を失しない、第三者委員会の立ち上げが有力と考えられるところです。

当事務所は、中小企業の皆様に第三者委員会の立ち上げ、不祥事の原因究明と再発防止策の策定にかかる調査報告書の作成について、最適なサービスを提供することを心がけています。そして、当事務所は、多くの刑事事件を手掛けて得たノウハウをもって、原因究明と再発防止策の策定を迅速的確に行ってまいります。ご相談には丁寧に対応させていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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