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労災

労働者について生じた,業務上の傷病・死亡や,通勤による傷病・死亡につきましては,使用者側の過失を問わずに,労働者に対し,法律に定められた定型的な給付がなされます(労働者災害補償保険法)。これは,労働者を民法第709条の不法行為の立証の困難から救済するとともに,使用者の無資力のリスクをカバーする制度です。このような労災補償制度は,社会保険制度の形をとり,政府が,使用者から保険料を徴収して,被災労働者やその遺族らに対して直接保険給付がなされます。

 

 

1 業務災害

業務災害に当たるかどうかについては,①業務遂行性と②業務起因性により判断されます。①業務遂行性については,労働時間中に生じた災害はもちろんのこと,参加が事実上強制されている宴会や運動会において生じた災害,また,出張中(移動中や宿泊中を含みます。)に生じた災害でも,業務遂行性が認められるとするのが裁判例です。次に,②業務起因性については,業務に内在する危険が現実化したといえる場合に,これを認めるのが裁判例です。例えば,平成7年に生じた阪神大震災の際に生じた災害については,震災を受けやすい場所で勤務していたということで,業務起因性が多く認められました。

 

 

2 通勤災害

通勤災害とは,「労働者の通勤による負傷,疾病,障害又は死亡」をいいます(労働者災害補償保険法第7条1項2号)。ここにいう「通勤」とは,自宅と勤務先の往復のみならず,単身赴任者等の住居間移動等も含まれ,これらの場所の間を合理的な経路と方法で移動することをいいます。もっとも,夕食の買い物という日常生活上必要な行為であったとしても,移動経路からの逸脱が認められる場合には,「通勤」に当たりません。

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